腎臓の病気(腎症) −【糖尿病の合併症】
糖尿病性腎症
糖尿病の3大合併症の1つに、"腎症"があります。
腎臓は、血液から不要な老廃物や塩分をろ過して尿として排出し、血液を綺麗にする役割を持っていますが、糖尿病で高血糖な状態が続くと、ろ過機能が正常に働かなくなり、血液中に老廃物がたまり、たんぱく質・赤血球・白血球など、必要なものまで尿として排出してしまいます。これが腎症と呼ばれる病気です。
下のイラストをご覧ください。
腎臓には毛細血管が通っていて、糸球体というところで、血液をろ過します。健康な人では、老廃物や塩分がろ過され、アミノ酸などの必要な栄養分は、血液中にとどまります。
しかし高血糖な状態になると、ろ過をする穴が荒くなり、ろ過機能が正常に働かなくなります。こうなると、老廃物や塩分などの不要なものがろ過されず血液中にとどまり、たんぱく質・赤血球・白血球など、必要なものを尿として排出してしまいます。
糖尿病性腎症の進み方
糖尿病性腎症は、進行の度合いにより、第1期〜第5期に分けられます。
第1期・第2期の段階の腎症では、まだ尿にそれほどたんぱく質がでませんので、微量のたんぱく質を調べることができる、尿中微量アルブミン検査を行います。
さらに進行して第3期以上になると、ろ過機能がさらに悪くなり、高血圧・手足のむくみ・だるさなど、自覚症状がでてきます。
さらに進行して第5期になると、腎臓のろ過機能が完全に失われてしまい、腎不全の状態になります。腎不全になると、むくみやだるさなどの自覚症状が酷くなり、人工透析が必要になります。
腎症(腎不全)と人工透析
人工透析とは、腎症が進行し、腎臓がまったく機能しなくなった腎不全の状態になった場合に行う治療法です。
人工透析では、血管から一旦血を抜き、ダイアライザーと呼ばれる機械に送り、血液内の毒素や 老廃物、余計な水分を除去し、綺麗になった血液を再び体内に戻す治療法です。
糖尿病性腎症が原因で人工透析が必要になる人は、全人工透析患者のおよそ44.5%に登ります。私の祖父も糖尿病性腎症が原因で、人工透析になりました。
人工透析になると、基本的に週に3回、1回あたり4〜5時間の透析のための時間が必要になりますし、食事制限もいっそう厳しいものになります。肌の色も悪くなります。
腎症の治療
腎症の治療は、食事療法・運動療法・薬物療法と、糖尿病の治療とあまり変わりませんが、腎症になると、特にたんぱく質を制限します。
また、糖尿病性腎症には高血圧がを伴うことが多いので、降圧薬を使用することもあります。
腎症は定期的な検査と適切な血糖コントロールをすれば、進行を食い止められる病気です。人工透析になる前に、できるだけ早く発見して治療を始めることが肝心です。
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